フウセンカズラから学ぶ☆植物の不思議
”Learn”

現実的な性格なので…普段育てるものはハーブか食べられるもので、観賞用の植物はあまり育てたことがないのです。
が…この方だけは別!

フウセンカズラ(風船葛)、幼い時に一度は手にしたことがあるのではないでしょうか?
フウセンカズラ
学名:Cardiospermum halicacabum
科名:ムクロジ科
ギリシャ語のcardia(心臓)+sperma(種子)が語源と言われています。
フウセンカズラはつる性の一年草。4~5月に種をまくと7~9月頃に白い小さな可愛らしい花を咲かせるので、まさに今がまき時ですネ♡
フウセンカズラは花が終わると風船状の果実(残念ながら食べられませんが…)をつけ、中に3つの種を持ちます。巻きひげを持っていて、アーチやフェンスなどにからみついて伸びていくので、緑のカーテンとして育てる方も多いですね。
フウセンカズラは知っての通り?黒い種に白のハート模様がなんとも可愛くそして不思議で、幼いころは良く転がして眺めていました笑
調べているとサルの顔に見える?!から目を書いて遊ぶとか…初耳です。同じものを見ても感じ方は人それぞれ、私の場合はそのままのハートの形か『桃レンジャー』の悪い版だ!とひそかに思っていた可愛らしい時期もありました。
種が入っている風船状の果実。中は3つに仕切られていて、3つの種がくっついている場所がハート型の模様になっています。
何故ハート型?
白いハートの部分は臍といいます。種子が発達するとき、胚珠が心皮の胎座と呼ばれる部分にくっついていますが、その跡です。赤ちゃんが臍の緒で母体と繋がって栄養を貰っていたのと同様に胚珠も胎座を通して母体から種子形成に必要な栄養分をもらっていたのです。
日本植物生理学会より抜粋
フウセンカズラの3つの種がくっついていたところ、おへそのようなところから栄養をもらっていて、そこには色がつかなく白のままでハートになるという仕組みのようですね。くっついた部分がハート??

なるほど!?こういうコトですね。
ハートの法則はカージオイドと言うようです。算数は得意だったけど、数学になったら途端に落ちこぼれとなった、この脳みそでは到底理解はできません笑
自然界はフィボナッチ数列を頻繁に見つけることが出来ると言われています。フウセンカズラの果実は割ると3つに仕切られていて、種の数は3。植物の花びらや葉は3・5・8・13・21枚になって螺旋状になっているものが多いと言われていますが、風船かずらの花は4枚?ん?
フィボナッチ数列は0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377…
これらの数は、先行する2つの数の和になっているというもの。
フィボナッチ数は、松ぼっくりのかさやひまわりの種の斜線、ミツバチの系統図などに見られ、株式市場のパターンで投資家が利用する数値としても有名ですね。

もちろん、ハーブの葉や花の数もフィボナッチ数列の数が多く見られます。そして、葉の付き方である「葉序」。高等植物の80%が螺旋葉序と言われていて、茎を中心とした葉の出現角度の値が黄金角(円周を黄金比(1:1.618)で2分した時の狭い側の角度の事)である137.5°の近似値になっているというもの。植物がより効率的に光合成をおこなうために、太陽光に対してできるだけ葉が重ならないようにしたり、雨水がこの螺旋をつたって効率よく根まで送られる為だと考えられています。
植物は長い間かけて進化、成長、生き残るにはこのフィボナッチ数列は重要で必然であり、そしてなんといっても効率的だったのでしょう。
時間のある時は、植物を違った方向から見てみる。自然界の不思議にちょっと触れるとまた違った発想が浮かぶかもしれませんね。
ちなみに、フウセンカズラの花言葉は『一緒に飛びたい』だそうです♡
参考文献
自然と芸術にひそむもっとも不思議な数の話☆