これぞプロの業☆ジャパンブルーな藍染め
”Experience”

ここのところ夏の抜けるような青空が続いていましたね。青と言えば日本の色と表現される『ジャパンブルー』。つゆ草や山藍に始まったと言われる草木染めですが、その代表格は『藍』。
ジャパンブルーは明治初期に日本の街中の至る所、着物・のれん・風呂敷などに藍染めの藍色が使われているのを、来日した欧米人(ロバート・アトキンソンやラフカディオ・ハーン)がみて『ジャパンブルー』と表現したことからきていると言われています。
藍染めは一般的に『タデアイ(阿波藍)』などの藍草を染料(蒅(すくも)・沈殿藍)にしたものを発酵させた『藍建て』を使用します。(日本では蒅が主流のようです)

和名:アイ(藍)
別名:タデアイ(蓼藍)・アイダテ(藍蓼)
英名:indigo plant
学名:Persicaria tinctoria
科名:タデ科
一年草
藍染めって?
藍草の藍色『インディゴ』という色素が青色の正体。葉には『インディカン』という物質があり、酵素によって無色の『インキシドル』となった後、繊維内で2個の『インキシドル』が結合し酸化すると『インディゴ』になり藍色に染まるという仕組み。
日本ではタデ科の『タデアイ』が一般的で、沖縄の『リュウキュウアイ』、ヨーロッパなどではアブラナ科の『ウォード』、インドではマメ科の『インドアイ』が藍草として使われてきたと言われています。
『藍草』や『藍染の技術は』中国や朝鮮半島から入ってきて、徳島県の阿波で『藍草』の栽培がされるようになったのは平安時代と言われているようです。
藍染めの素敵なプロジェクト☆
なんと!!自粛期間中に『コロナチャレンジ』として、未使用のマスクと返信用封筒(切手を貼って)を同封すると、先着100枚のマスクを無料で藍染めしてくれるという、なんとも素敵なProjectがあるのを教えてもらい、早速送ってみました☆
マスクの藍染めをしてくださったのは阿波のすぐそば、兵庫県淡路市にある『AWAJI 藍 LAND project』さん。
淡路島にて「おのころ藍」と名づけた藍草の自家栽培をし、伝統的な手法である微生物の活動を利用した醗酵染料”すくも”を作って日本古来の藍染めをされています。

こちらが送らせて頂いた手作りマスク(未使用)のもの。素材は麻とコットン。
藍は抗菌・防虫・消臭・保湿などがあると言われているので、今のマスク生活に取り入れたい!と送ってみたところ、無料なのにもかかわらず、あっという間に染めて送り返していただき、申し訳ないやら嬉しいやら…本当にありがとうございます☆

こんな美しい藍色(インディゴ)になって戻ってきました!!!
今回はプロの方に『蒅(すくも)』という技法で染めて頂いているので、とっても美しい濃い藍色(インディゴ)に染まっていて感動です☆自分ではこんな綺麗に染めることは無理だなぁ。
自分で藍染めした麻のシャツ
以前、タデアイの生葉をジュースにして藍染めするワークショップに参加して、自分の麻のシャツを生葉染めをしたことがあります。生葉染めは絹やウールは良く染まり、麻は濃い藍色には染まりません。藍色(インディゴ)の濃い色に染めるには『蒅(すくも)』などを使用しプロにお任せしないと難しい!

素人の手染めなので、むらがあったり色も薄いですが…これはこれで良し?!
日本には素敵な伝統色『色名』があって、青系は薄い方から「瓶覗(かめのぞき)」「水浅葱(みずあさぎ)」「浅縹(あさはなだ)」「花色(はないろ)」「千種草色(ちぐさくさいろ)」…「紺(こん)」などと続いていきます。
自分で生葉染めしたものは「瓶覗(かめのぞき)」くらい?!の薄さかもしれません笑

藍は濃い赤ピンク色の可愛い花を8~10月に咲かせますが、藍染めをする為の葉の収穫時期は花が咲く前の青々とした葉の方で、7~9月位。生葉を使った藍染めのワークショップも色々なところで開催されるのでそれも楽しみ☆
AWAJI 藍 LAND projectさん
『AWAJI 藍 LAND project』さんのこの『コロナチャレンジ』プロジェクトは終わってしまっている?様ですが、染め依頼やオンラインショップにも素敵な藍染めのプロダクツが沢山☆個人的には『WARMER』が気になっています☆

行ったことはないのですが…淡路島の海岸線はこんな感じのようです。
こんな自然の中で育った藍が羨ましい!『淡路島』国内の移動を気兼ねなく出来るようになったら、是非行ってみたい場所です☆
藍染について絵本で簡単に知れる☆
藍染について大まかな流れが絵本で学べます。子供向けなのでふり仮名がふってあり大人には少し読み辛さはありますが、結構本格的な内容で大人も勉強になる絵本☆
- 専門性 :
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藍について詳しく知るなら☆
藍の特徴・利用の歴史・栽培や利用の仕方まで、藍について幅広く知りたい方に☆
- 専門性 :
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日本伝統の色名を色見本と共に☆
古事記・日本書紀・万葉集、源氏物語などから432色を取り上げ、資料を参考に染色した色見本がグラデーションで並べられているのはとても興味深い。それぞれ文献に取り上げられていた一文や染色方法まで☆
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